ブログは、もうずっと書いてきた。
それも、ひとつではない。
釣りのブログがあり、旅と食のブログがあり、ギフトや道具を紹介するブログがあり、WebやAIのことを書くブログがある。
気づけば、それぞれに記事が積み上がっていた。
なんだかんだで運営できてきた。ありがたいことだと思う。
でも、ある時から少し引っかかっていた。
これは、ちゃんと「メディア」として動いているのだろうか。
記事はある。
検索流入もある。
読まれているページもある。
商品リンクや広告収益もある。
ただ、それぞれのブログが何の役割を持っていて、どこへ向かっていて、次に何を直すべきなのか。
そこが、少しぼんやりしていた。
親記事の AIチームと作る、ぼっち事業のOS では、4つのブログ、公式サイト、事業集計、日次レポート、AIとの作業体制をつなげて、自分の事業OSを作っている話を書いた。
今回は、その最初の具体編。
AIチームと一緒に、4つのブログを趣味ブログからメディアに作り替えた話。
ブログはあった。でも、メディアにはなりきっていなかった
ブログを長く続けていると、記事は自然に増えていく。
その時々で書きたいことを書く。
調べたことを書く。
使ったものを書く。
旅先で見たことを書く。
釣った魚のことを書く。
それはそれで、すごく大事な蓄積だった。
ただ、記事が増えることと、メディアとして見えることは少し違う。
読者が初めて来た時に、ここは何のサイトなのか。
どの記事から読めばいいのか。
誰が運営しているのか。
公式サイトとはどうつながっているのか。
そういうものが曖昧なままだと、記事は読まれても、サイト全体の意味が伝わりにくい。
僕自身も、次に何を書くべきか判断しにくかった。
このブログは、今どんな役割を持っているのか。
どこを伸ばすべきなのか。
どこは触らずに観察すればいいのか。
そこを決めないまま見た目だけ変えても、たぶん、また散らかる。
なので、まずはAIチームと一緒に、4つのブログの役割を決めるところから始めた。
AIチームと、まず役割を決める
今回やったことは、いきなりデザインを作ることではなかった。
まず、現状を見る。
どんな記事があるのか。
どのカテゴリが動いているのか。
どのページに収益導線があるのか。
どこに公式サイトへの導線があるのか。
SEOや構造化データで壊してはいけないものは何か。
このあたりを、AIと一緒にひたすら整理した。
AIは、こういう作業にかなり向いている。
ページを読み、カテゴリを拾い、既存の導線を並べ、足りないところを出してくれる。
ただし、最終的に「このサイトはこう見せる」と決めるのは自分。
AIが出してきた案を見ながら、これは違う、これは近い、これはやりすぎ、これは残したい、と判断していく。
この会話が重要だった。
AIに丸投げしたというより、AIを相手に、サイトの役割を言語化していった感じに近い。
同じ見た目ではなく、同じ思想で揃える
4つのブログをリニューアルすると言うと、同じテンプレートにそろえるように聞こえるかもしれない。
でも、やりたかったのはそれではない。
大事にしたのは、同じデザインではなく、同じ思想で揃えることだった。
古いブログ感を減らす。
読者の目的を邪魔しない。
運営者の信頼を自然に出す。
公式ハブの ishikawa.co との関係を整理する。
SEO / LLMO / AIO の構造を崩さない。
広告やアフィリエイトを隠さず、信頼に変える。
サイトごとの人格は残す。
このあたりは共通している。
でも、見た目はそろえない。
贈り物メディアと釣りの体験メディアが同じ顔をしていたら、たぶん変だ。
旅と食の記録と、WebやAIの実践記録も、同じ見せ方では合わない。
だから、思想だけを揃えて、顔つきは変えた。
これが今回のリニューアルで一番大きな判断だった気がする。
monoomoiは、贈り物メディアとして整えた
monoomoi.net は、ギフトや暮らしの道具を扱うブログだった。
商品レビューもある。
比較記事もある。
贈り物に関する記事もある。
収益にも近い。
ただ、以前のままだと「商品紹介ブログ」に見えやすかった。
もちろん商品紹介は大事なのだけど、それだけだと、少しもったいない。
そこで、monoomoi は「人と人をつなぐ贈り物メディア」として整えた。
商品を売るためのサイトというより、誰かに何かを贈る時の選び方を、編集された形で見せる場所。
商品写真、比較、予算別、テーマ別。
そういう導線を整えながら、Pochippやアフィリエイトも隠さず、信頼を落とさない見せ方にする。
ここでは、収益導線を消さないことも大事だった。
アフィリエイトを外せば上品に見える、という話ではない。
読者が選びやすく、広告主やメーカーから見ても安心できる状態にする。
monoomoi は、4つの中で一番「収益に近いメディア」として位置づけた。

mossは、体験を残すフィールドノートにした
moss.fish は、釣り、アウトドア、釣り飯、道具レビュー、田舎暮らしの記録が中心にある。
ここは写真と実体験が強い。
だから、monoomoi のような商品メディアにはしない。
きれいすぎるアウトドアメディアに寄せるのも、ちょっと違う。
泥臭さというか、現場感というか。
朝の堤防、釣った魚、外で食べるごはん、使った道具。
そういうものがちゃんと残っている方がいい。
そこで moss は、「釣り・アウトドア・釣り飯・道具レビュー・田舎暮らしのフィールドノート」として整理した。
大きな軸は、釣る、食べる、使う、暮らす。
これはただのメニュー名ではなく、moss の読み方そのものだった。
釣行記を読みたい人。
釣った魚をどう食べるか知りたい人。
道具を探している人。
田舎暮らしやキャンプの空気を見たい人。
それぞれの入口を作ることで、単なる新着記事一覧ではなく、体験を辿れるメディアに近づいた。

isLogは、旅と食をシリーズで読めるようにした
isLog は、旅と食の記録が積み上がっているブログだった。
ただ、ここも「旅行記事」「グルメ記事」がただ並んでいるだけだと、少し弱い。
便利な観光ガイドにしたいわけではない。
ランキングサイトにしたいわけでもない。
実際に歩き、食べ、移動してきた記録がある。
そこがisLogの良さだった。
なので、isLogでは「日々の中にある旅と食の記録」として見せ直した。
特に大きかったのは、シリーズで読めるようにしたこと。
ベルリン。
台湾。
広島。
茨城。
既存の記事を、カテゴリではなく編集されたまとまりとして見せる。
そうすると、1本ずつの記事がただの過去ログではなく、旅や街の記録としてつながって見える。
ここでも、AIと一緒に「どの切り方が自然か」をかなり考えた。
カテゴリを増やしすぎない。
既存URLを壊さない。
でも、読者にはまとまりとして見えるようにする。
このバランスが大事だった。

taupeは、作り、使い、運用する実践記録にした
最後に当サイト、 taupe.site。
ここは少し難しかった。
Web制作、AI、自動化、個人開発、AIミュージック、作業環境、暮らし。
扱っているものが多い。
技術ブログに寄せすぎると、仕事と暮らしの感じが消える。
ライフログに寄せすぎると、WebやAIの専門性が薄くなる。
ポートフォリオに寄せすぎると、日々の実践記録としての温度が消える。
そこで、taupeは「作り、使い、運用する実践記録」として整理した。
作る / Projects。
残す / Notes。
整える / Workspace。
暮らす / Life。
この4軸で見せることで、Web、AI、仕事場、暮らしが同じ場所にいても、散らかって見えにくくなった。
特にtaupeは、写真と色で勝つメディアではない。
monoomoi、moss、isLogとは違う。
だから、D案では写真を主役にせず、余白、文字、左レール、索引構造で見せることにした。
これは、自分でもかなりしっくりきている。
AIがやったこと、人間が決めたこと
今回のリニューアルでは、AIチームがかなりの範囲に関わっている。
現状整理。
参考サイト整理。
サイトごとの役割定義。
デザイン方向性の比較。
実装handoff。
コード実装。
公開前QA。
公開後QA。
Search Console、feed、SmartNews、JSON-LDの確認。
closeout docs の作成。
次に何を見るべきかの整理。
こう書くと、かなりAIがやっている。
実際、かなりやっている。
でも、「AIだけで全部やりました」という話ではない。
AIは、作業者であり、編集者であり、実装者であり、レビュー担当であり、プロデューサーでもある。
ただし、最終判断は自分がする。
このサイトはこう見せたい。
この表現は強すぎる。
この導線は営業っぽい。
これは今やらなくていい。
ここは数字を見てから判断する。
そういう判断は、人間側に残しておく。
AIが強いのは、案を出すこと、整理すること、比較すること、確認すること。
人間がやるべきなのは、違和感を持つこと、選ぶこと、やらないことを決めること。
この分担が、今回かなり効いた。
メディア化して変わったのは、見た目より判断のしやすさ
リニューアルというと、どうしても見た目の話になりやすい。
もちろん見た目も変わった。
古いブログ感は減ったし、トップや記事詳細、固定ページ、記事下導線も整った。
でも、自分の中で一番変わったのは、判断のしやすさだった。
monoomoi は、商品紹介とギフト選びを見る。
moss は、体験記事と道具レビュー、4軸ハブを見る。
isLog は、シリーズ回遊と旅食記事の見え方を見る。
taupe は、AI、GAS、WordPress、Workspace系の記事がどう動くかを見る。
それぞれ、見るべきものが違う。
ここが見えたことで、次に何をするかを考えやすくなった。
今までは「ブログを更新する」だった。
今は少し違う。
どのメディアに、どんな記事を入れるか。
どの導線を育てるか。
どのページをしばらく観察するか。
そう考えられるようになった。
これはけっこう大きい。
既存URLを壊さない。
でも、読者にはまとまりとして見えるようにする。
このバランスが大事だった。
次は、数字を見ながら育てていく
とはいえ、これで完成したわけではない。
むしろ、ようやく動き始めたところである。
リニューアルはゴールではなく、数字を見て育てるための足場だった。
これから見るのは、見た目の好き嫌いだけではない。
検索流入。
クリック。
回遊。
AdSense。
ASP。
AIからの認識。
公式サイトへの送客。
7日で異常を見る。
14日で初期傾向を見る。
28日で、検索、回遊、収益導線の変化を見る。
短期の上下で成功だ失敗だと決めない。
それぞれのメディアが、ちゃんと役割を持って動き始めているかを見る。
そして次は、そこに事業集計の仕組みをつなげていく。
毎朝、前日の数字を見て、AIチームと一緒に次の動きを考える。
ブログを書いて終わりではなく、メディアとして動かし、数字を見て、また直す。
それを淡々と回せるようにしたい。
AIチームと4つのブログをメディアに作り替えたのは、そのための最初の一歩。